民画の小箱

私は、大津絵などの日本の民画の図柄ファンで、この箱は、その中でも「これはきっと、縁起のいい画題では」と感じている不思議な図柄を描き、貼り込んだ箱です。(左から) ♦ 鬼が僧衣をまとう絵 偽善者を諷刺したもの。慈悲も情けも無く念仏をとなえる人の姿です。鬼の角は、人間の三毒(貧欲・瞋恚・愚痴)を表しますが、この鬼は、それを折る事を教えているのだそう。とても良い画題と思いました。 ♦ 寿老人の禿頭を剃る大黒の絵 財(=大黒)を追い求めるばかりでは寿(=寿老人)を失う意味。欲は程々に…との戒めが描かれているのですが、この図柄は、飾ると長生き出来るのだそうです。 ♦ 狐と馬の絵 狐が馬に乗る、謎めいていてユニークな図柄。とぼけて愛らしい狐さんと、商売に縁起が良いと言われる、日本人の『お稲荷さん信仰』を思い浮かべながら描きました。